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2024年4月13日 (土)

【子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー】第319回「公立小中学校に対する親の満足度上がった?」

朝日新聞によると、
「公立の小中学校に満足している保護者は8割近くに達し、先生への評価も上昇-。朝日新聞社とベネッセ教育研究開発センターが共同実施した5千人を超える保護者への意識調査が25日まとまり、そんな結果が出た。4年前の前回、満足度の低かった都市部や高学歴の親で伸びが目立ち、公立学校への信頼回復の兆しがうかがえる。」
んだそうです。
「25都県の小学2、5年生、中学2年生の保護者計6901人に、公立の小学校21校、中学校19校計40校を通じて質問紙を配り、5399人から回答を得た(回収率78・2%)。初調査となる前回は03年末から04年1月に調べ、6288人から回答を得ている。」とのことで、かなり大規模な調査なので、それなりに信頼できる数字なのかなあと思います。
調査結果の詳細(8月末PDFにて公開予定)は、
http://benesse.jp/berd/center/open/report/hogosya_ishiki/2008/soku/index.html
ただ、この数字をどう見るかという部分では、いろいろ意見のあるところで、「開かれた学校が実現しつつある」とか「学習に対する公立学校の取り組みが評価された」という見方もあれば、「公立学校に不満を持っている層がほぼ私立に入学し、その結果として数字を押し上げた」という見方もあるようです。
まあどれも、その通りなんだろうなあと思います。
社会保険庁の年金問題をきっかけに、これまでになく官僚や公務員に対する風当たりは強くなっています。公立学校もある意味でその例外ではなく、その閉鎖性やいい加減さに批判が寄せられていました。たしかこの連載を始めて間もないころに池田小学校の事件が起こり、それまでの「開かれた学校」というスローガンがしぼんでしまい、閉鎖性を助長した時期もありました。ただ、池田小事件以前の「開かれた」というのは、以前にも述べましたが、「誰でも学校(の敷地)に入れる」とか「塀を取り払った」とかいう意味の「開かれた」ということがほとんどで、親の側が期待する「教育の内容が見える」ということとはかけ離れたものでした。「教育の内容が見える」ということは、「開かれた」ということだけではなく「学校、教師の真剣さ」にもつながるわけで、当然親からの評価につながります。学校で繰り返し事件が起こる中、門扉は閉ざされているけれども、そういう状況だからこそ、「教育の内容が見える」ような努力がなされたものとも言えるのでしょう。
とは言え、最近の傾向は、「公立学校の私立化」とも言える状況だろうと思います。そのために受験を意識した親からはある程度の評価を得ているとも言えなくはない。公教育のあるべき姿についての議論がなされたわけではなく、「私立のような教育が良く、それを真似しようとしているから公立学校もいい」ということだとすれば、教育の本質を大きく見失っていることになりはしないか…。
どちらかと言えば、地域密着の公立志向の私としては、公立学校の評価が上がることはいいことだと思うのですが、これが「公立学校が親に媚を売ることを覚えた」結果だとすれば、とんでもないことです。親にとってやや「いい学校」になりつつある公立学校が、今後子どものためにどのような方向に進んでいくのか、真価が問われるところです。
 
 
※カテゴリー「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」は、2002年より2012年までの10年間、地域情報サイト「マイタウンさいたま」(さいたま商工会議所運営)に掲載されたものですが、「もう読めないんですか?」という読者のご要望にお応えして、転載したものです。

 

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