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2022年1月15日 (土)

【子育てはお好き? -専業主夫の子育て談義-】第243回「♪ミルキーはママのあじ~♪」

不二家と言えば、私の世代の多くは「ミルキー」という言葉が返ってくるんじゃないかな?♪ミルキーは ママのあじ~♪のCMは有名。ペコちゃん・ポコちゃんのキャラクターは、たかが洋菓子メーカーのキャラクターというには、あまりにも大きな存在で、私に言わせれば、今のハローキティやアンパンマン、ドラえもんなどにも匹敵する、いやいやそれ以上の存在かもしれません。もちろん少し前の人形にはプレミアが付いているし、私たち「洋菓子と言えば不二家」というような世代ではない今の子どもたちでも、ペコちゃん・ポコちゃんを知らない子どもはまずいないんじゃないかと思います。
それがあんなことになっちゃって…。
ミルキーの、ペコちゃんが大きく描かれた赤いパッケージは、とにかくかわいい。明治や森永のキャラメルとは違い、「ウチのターゲットは子どもですよ」と宣言しているよう。ミルキーの千歳飴を食べたときは、ほっぺたが落ちそうになるくらい美味しいと思っちゃいました。「これは負け~!」っていう感じです。まだまだ私のころには、七五三に千歳飴を配ることが多くて、よくあちこちからもらったものですが、ミルキーの千歳飴をくれた人に対するイメージが、もらう前と比べてがらっと変わっちゃったりして…。冗談じゃなくて、それくらいインパクトのあるものだったんです。今そんなものってあるかなあ??? 経験がある人もいると思うんですが、15㎝くらいの千歳飴を一気に食べてしまうんです。なかなか止められないあの味は、まさに「ママの味」で、子どもたちにとって、チョコ、キャラメル、アイスというようなお菓子の種類を総称して呼ぶようなものの中にはくくることができなくて、ミルキーはチョコ、キャラメルと同じように「ミルキー」という一つのお菓子のジャンルを作っているなあと感じます。
ソフトクリームを食べると、ときどきその「ママの味」のするものに当たることがあって(確かどこかのコンビニだったかファミレスだったかで食べた)、「あっ、これミルキーの味がする!」と感動します。それって本当は「ミルキーの味」じゃなくて、「ミルク」の味なんだけど、「ミルキーの味」って言わしめるミルキーのすごさ。
そんなミルキーの「不二家」の事件はショックだし、許せません!
子どもに夢を売るはずの、お菓子メーカーがこれほどの体質だったとは…。次から次へと出てくる不祥事にただただあきれるばかり。食品の「期限切れ問題」は雪印問題が記憶に新しいところ。あれほどの事件になったのに、どうして懲りないのかなあ? 私なんて、未だに雪印の製品を買うのを躊躇しちゃいます。でも、スーパーに行ってチーズやマーガリンの棚を見ると、ほとんどが雪印製品。同程度の製品で、同程度の値段のものを探そうとすると、なかなかなくて苦労します。それでもつい一週間ほど前に雪印のマーガリンを買うまでは、雪印は買わなかったんです。そうしたら、今度は不二家でしょ。
消費者は、期限切れにはかなり敏感です。肉や魚といった生鮮食料品を買うとき、消費期限を重視するのは当然ですけれど、牛乳やジュースみたいなものでも、同じ棚に消費期限が違うものがあれば、割引にでもなっていない限り、消費期限がより長いものを買おうという心理が働きます。お菓子のようなものでさえ、一応消費期限は見ますよね。けれど、消費者には原材料のところまで確かめる手段がないわけだから、そこのところはメーカーとの信頼関係だけで成り立っているわけです。
不二家のように、主なターゲットを子どもに置いているようなところが、今回のような不祥事を起こすのは、とても残念です。会社として考えれば、三菱ふそうやパロマ、シンドラー社といった一連の不祥事と何ら変わるところはないし、むしろ死者が出ないということでは、もっと軽い問題なのだろうけれど、子どもに夢や喜びを与えるようなメーカーには、利益追求だけではなく、もっと純粋であってほしい。
大人たちが今、子どもたちとどう向き合っているかといえば、不二家と同じような姿勢で子どもたちと向き合っている大人が多いのでないかと思います。一人ひとりの大人が、子どもたちとどう向き合うかしっかりと考えないと、これまで以上に子どもの受難は続くことになるだろうととても心配です。
子どもの夢を裏切らない、誠実な大人社会であるよう、私たち一人ひとりがもっと真剣に考え、これからの社会を担っていく子どもたちを、もっと丁寧に育てていくことが強く求められているのだと思います。

※カテゴリー「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」は、2002年より2012年までの10年間、地域情報サイト「マイタウンさいたま」(さいたま商工会議所運営)に掲載されたものですが、「もう読めないんですか?」という読者のご要望にお応えして、転載したものです。

 

※カテゴリー「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」は、2002年より2012年までの10年間、地域情報サイト「マイタウンさいたま」(さいたま商工会議所運営)に掲載されたものですが、「もう読めないんですか?」という読者のご要望にお応えして、転載したものです。

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