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2021年11月21日 (日)

【子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー】第182回「駄菓子屋横町」

「あれっ?どこだったっけ?」

私の会社のある浦和駅前のエイペックスタワーで、昨年に続き今年もフェスタを開くことになりました。昨年は1回目ということもあり、”何をやればいいのか”から大議論。結局、メイン会場でバンド演奏やバルーンマジック(細長ーい風船でいろんな形を作るパフォーマンス)、建物の周りではフリーマーケットや各テナントのショップ、医療関係や不動産関係などはそれぞれの店舗内で相談会を開くといった感じで落ち着きました。今年は2回目で、1回目に比べると格段に少ない予算で開くことになりましたが、とりあえず昨年の形は維持して、メイン会場ではバンド演奏、周囲ではフリーマーケットと各テナントのショップということになりました。予算をかけないので、当然のことながら規模は小さくなってしまいます。そこで、何か目玉を作るために、「餅つき」と「エイペックスタワー浦和会ショップ」(この春、組織名を「エイペックスタワー商店会」から「エイペックスタワー浦和会」に改名しました)をやることになりました。
ところが、組織が小さくて慣れてる人間がいない。野菜を仕入れるって言ったって、「どこで仕入れるの?」、餅つきをやるって言ったって、「餅を小さく切るのって、ハサミで切るの?」なんていう、ほとんどお手上げ状態。何とかなるまでには訳のわからない議論の連発。
そんな中で、私はPTAで毎年経験があるので、駄菓子の仕入れに行くことになりました。まず向かったのは、さいたま市桜区の浦和流通センター。何と言っても市場なのでいろんな物が安い。魚、肉、乾物、菓子、雑貨、調理用品、包装用品…。PTAでイベントをやるときは、焼きそばや肉、駄菓子や包装用品をよくここに買いに来ました。今回も、駄菓子やくじの付いたおもちゃを買いに来たのですが、いつも買っていたお店がなくなってしまっていました。
「しょうがないなあ。じゃあ、日暮里まで行こう!」
日暮里といえば、知る人ぞ知るあの有名な「駄菓子屋横町」が東口の駅前にあります。そこは小さな駄菓子の卸問屋が軒を並べているところで、全盛期には150件ほどの問屋があったそうです。40年ほど前、祖母が菓子屋をやっていたので、大きな風呂敷を背中に背負った祖母に連れられ、私も何度か仕入れについていったことがありました。
今回はまさか風呂敷を背負っていったわけではなく、車で行ったのですが、駅前まで行くとロータリー周辺は再開発で背の高いぶ厚い鉄板が立てられていて、その中ではクレーン車やショベルカーといった工事用の重機が盛んに動いているのがわかりました。
「確かこの辺だよなあ。なくなっちゃったのかなあ…」
仕入れができなくて困ると言うより、何かこう寂しさが込み上げてきます。
「とにかく1軒でも探さなきゃ!」
とは言え、その周辺すべてが取り壊されてしまっているので、仕方なく帰ろうとしたのですが、問屋があるかないかは別として、「どうなってしまったのか」だけでも知りたくて、ローターリーの中の交番に寄って確かめることにしました。交番も再開発で新しくなるらしく、仮設のプレハブの建物でした。
「あのー、そこの工事をしてるところにあった駄菓子屋さんはぁ…」
「駄菓子屋横町ね。なくなったんですよ、1年くらい前に。今でも、ビルの中で営業してるところがありますよ。3軒だけだけどね。そこの交差点を左に曲がって、1分くらい行くとガソリンスタンドがあるから、そこの隣のビルの1階と2階で営業してますよ」
と、丁寧に場所を教えてくれました。

つづく


※カテゴリー「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」は、2002年より2012年までの10年間、タウン情報サイト「マイタウンさいたま」(さいたま商工会議所運営)に掲載されたものですが、「もう読めないんですか?」という読者のご要望にお応えして、転載したものです。

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