【子育てはお好き? -専業主夫の子育て談義-】第197回 「メダル候補?」
いやいや、いつものことだけど、オリンピックが始まると眠い毎日が続きます。別にLIVEで見ることはないじゃないって言われそうだけれど、スポーツっていうのは、結果じゃなくて(やってる選手にとっては結果がすべてだけれど)、真剣に勝負をしている人間を見ることのスリルというか、その瞬間のワクワク、ドキドキというか、生であることの迫力があるからこそ見ているのであって、眠い眠いと思いながら、やっぱりLIVEで見ることになっちゃう。
結果を先に知ってしまって見るハイライトくらいしらけてしまっているものはありませんよね。だいたいそういう放送っていうのは、編集されてしまっているので、ハプニングがない。もちろん、NG集に出てくるようなハプニングを期待しているわけではないですよ。上位の人、下位の人、すべての人の競技の中にそれぞれのドラマがあって、成功したり、失敗したり、喜んだり、悔しがったり…。スポーツを見ることの楽しさっていうのは、勝ち負けだけではなくて、そういった人間の姿に共感する楽しさなんだなあって感じます。だから、どうしてもLIVEを追っちゃう。今この瞬間も、ケーブルテレビを含めて、4つのチャンネルで、放送されているんだけど、何の競技かが問題なんじゃなくて、ついついLIVEの中継をしているところにこだわっちゃう。
どうしてもハイライトしかやってないときは、なるべく結果を知らないもの、できるだけレアなもの。
変なこだわりだけど、それが私のオリンピックの楽しみ方。
今もこれから、葛西がノーマルヒルのジャンプを飛ぶよ。
“ああ、ダメだぁ!”
次は伊藤。
“ああ、やっぱりダメだぁ!”
昨日は、原田が失格になっちゃうし、上村も里谷もダメ。残念だねぇ。
「残念ながら、メダルには届きませんでした」
実況のアナウンサーが言ってるよ。
オリンピックになると話題になるのが“メダル候補”。
今、名前を挙げたモーグルの上村、里谷、ジャンプの葛西、伊藤、岡部、原田をはじめ、スピードスケートの加藤、清水、フィギアスケートの荒川、村主、安藤…など、大勢います。マスコミはトリノへ出かける前から、まるで100%メダルは間違いないといった勢い。テレビを見た人たちは、メダルラッシュを期待しているんじゃないかなあ???
ところが、それに反して外国メディアの評価は厳しい。日本のメダル獲得数を2つと予想するところとか、1つと予想するところもあるとか…。そういう予想に対して、ワイドショーのコメンテーターは、
「名前を知ってる人だけあげたんですよ。日本選手の名前を知らないから、そんなこと言ってるんじゃないですか!」だって。
見たこともないんじゃないの?見れば予想も変わるよっていうような言いっぷり。選手の能力じゃなくて、名前を知ってるか知らないかだけで、予想してるっていう意味なんだろうけど、名前が知られてないっていうことは、やっぱり勝つ能力がないっていうことなのにね。世界で一流の人たちは、やっぱり有名だよね。
どうも日本のメディアの評価は、甘すぎる。自国の応援をするのは当たり前なので、それはそれでいいんだけれど、モーグルの中継を全部見ていても、上村が5位に入賞したとはいえ、1位から3位までの選手とは、明らかに滑る早さも技術も違って見える。そう思った人は多いんじゃない? もう少し競技の前から客観的な報道はできないのかなあとも思います。
どうも日本人は、「客観的に物事を見る」ということが苦手。親が自分の子どもを見るときは、最もそういうことが表れます。どの親も自分の子どもの能力を過信します。しかも、“親が子どもに対してこうなってほしい”と期待している部分の能力に対して、能力がある思いがち。それは、けっして子どもにとっていいことではない。
受験期を迎え、塾の前は送り迎えの車でどこもいっぱい。みんな自分の子どもが東大に入れると確信してるんじゃないのかな? だけど、そんなのは夢のまた夢。東大に入れる人なんて、ほんの一握り。しかも、東大に入れればそれだけで幸せなわけじゃない。それは、スポーツの世界もしかり。誰もが野球のイチローや松井、サッカーの中田や中村になれるわけじゃない。子どもの幸せを願うなら、もっと客観的な目を持たないと…。子どもの幸せってもっと違うところにあるかもしれないのに。
オリンピックの報道も、あまりメダルメダルと加熱しないで、もっと客観的でいいと思うんだけどなあ。そうは言っても、モーグルとノーマルヒルのジャンプは残念だったね。もしかしたらって思ってたのに…。
外国メディアの予想に反して、日本のメダルラッシュに終わるといいのになあ!
まだまだ今月いっぱい、眠い日が続きます。
※カテゴリー「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」は、2002年より2012年までの10年間、タウン情報サイト「マイタウンさいたま」(さいたま商工会議所運営)に掲載されたものですが、「もう読めないんですか?」という読者のご要望にお応えして、転載したものです。
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