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2020年1月 5日 (日)

第157回「19歳コンビ大活躍!」

「来週からスクールに通うことにしたから」
と翔(かける)に告げると、
「ほんとにやんの?」
と信じられない様子。
「やるよ」
「ほんとに?」
「やるって言ってるだろ!」

翔がゴルフを始めたのは小学校4年生の時。家から車で15分程のところにあるゴルフ練習場へ週に1、2度送ってやっていました。娘の麻耶(まや)が一時やっていた時期はあったのですが、私も妻も全くゴルフをやりません。「まあ、たまには一緒に付き合ってやるか」とゴルフショップで安物のアイアンのセットと中古のドライバーを買って、ちょっと練習場の打席に立つくらいなもの。翔がゴルフを始めて8年も経つのに、打席に立って今までに打った球の数なんて、よく思い出せば数えられるかも…。ラウンドといえば、翔が小学生だったころ、青木功ジュニアクラブ(プロゴルファーの青木功が主宰する誰でも入会できるジュニアクラブ。年に数回全国各地で合宿があり、青木功本人のワンポイントレッスンが受けられる。ただし、合宿は参加多数の場合、参加経験のない人が優先)の会員特典(子どもと一緒ならばハーフラウンドが1000円)で、翔と一緒にハーフラウンド(9ホール)を2回、それとは別に伊豆で行われたジュニア合宿について行って、待ち時間(寝泊まりも子どもとは別なので、2日間ずっと待ち時間)に1ラウンドしたことがあるだけ。そんなわけだから、翔にしても今さら父親がゴルフスクールに入るということが信じられなかったのでしょう。
翔は現在、高校3年生でゴルフ部に入っています。親がゴルフをやらないなんていうのはウチくらいなもの。中にはレッスンプロもいれば、トーナメントプロもいる。詳しくは知らないけれど、ゴルフ場を持ってるなんていう人もいるらしい。なんかもう私には想像を絶する世界。
高校ももう最後の年になって、翔もあと数回の公式戦を残すのみ。なんとか関東大会までは出場したことがあるものの、あと1歩というところで全国大会の出場経験はなし。いつも最後のところで甘さが出ちゃって崩れちゃう。やっぱりこれがゴルフを知らない家庭の限界かなあ? もし翔が本気でプロを目指そうとするのなら、このままではちょっと…。そこで、私が立ち上がったわけです。(ちょっと手遅れかも…)
女子ゴルフ界は19歳コンビが大活躍。今やゴルフを知らない人も知っている宮里藍。そろそろじゃないかと言われて、その通り先週優勝を果たした横峯さくら。それに1歳年下のアマチュア、諸見里しのぶも加わって、今年はますます女子ゴルフの人気が沸騰しそう。
先週のトーナメントで優勝した横峯さくらは、お父さんがキャディーを務めることで有名でした。ワイドショーでも何度も取り上げられ、親子関係の手本としてコメンテーターたちも褒め称えています。宮里藍もお父さんが師。競技は違うけれど、卓球の福原愛やレスリングの浜口京子も親子関係が度々報道されました。どの親子を見ても、親と子の関係がとても近くて、親が子どもにすべてを掛けたことで成功した例。
横峯さくらが優勝したあと、お父さんもマスコミに引っ張りだこ。あるラジオ番組で、翌日ゲストで横峯さくらのお父さんが出演することを予告していました。司会をしている荒川強啓が「最近、親子関係が希薄な中で、横峯家の親子関係を見習ってほしい」旨のコメントを述べていましたけれど、ちょっと気になりました。
スポーツの世界で親子が力を合わせて、優秀な成績を収めることはよくあります。けれどもそれは、父親や母親が親という立場を超えた非常に優れた指導者(コーチ)であったからであって、普通の家庭の親子関係と同じ次元で語られるべきではない。横峯さくらのお父さんはプロのゴルファーではないけれど、コースの攻め方やパットのラインの読み方などとても優れていて、横峯さくらを知り尽くした誰よりも優秀なキャディーとして、優勝に貢献したわけです。
うちの研究所に相談に訪れる人の大半は、親子関係が近すぎる相談です。子育ての放棄や虐待など、子どもとの距離がとても遠くなっている親子が増えていることも事実ですが、まったく逆に親子関係が近すぎる親子も増えているということもまた事実です。
子どもとの距離を縮めたいなら、親自身が優秀な指導者になること。ただ、ベタベタと友達感覚だけで甘やかしている親子はほとんどの場合子どもの自立がうまくいきません。
さて、我が家の場合、親が優秀な指導者になりうるんでしょうか? どうも、その辺が怪しいので、翔がプロゴルファーとして成功するのは並大抵のことじゃないかもね。

 

※カテゴリー「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」は、2002年より2012年までの10年間、タウン情報サイト「マイタウンさいたま」(さいたま商工会議所運営)に掲載されたものですが、「もう読めないんですか?」という読者のご要望にお応えして、転載したものです。

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