« 第123回 「ペットボトル」 | トップページ | 【「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」第125回】「不登校と校内暴力 その2」 »

2019年11月 6日 (水)

【「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」第124回】「不登校と校内暴力」

 夏休みの8月、教育現場の状況を捉えた記事が2つ、大きく新聞に載った。1つは03年度の「不登校」(小、中学生)が12万6212人で、前年より5040人少なくなり、2年連続で減少したという記事。もう1つは、03年度に公立の小学校内で児童の起こした暴力行為の件数が前年度比27・7%増の1600件にのぼったという記事。
 文部科学省は、スクールカウンセラーの配置などの効果が表れたのではないかと評価しているが、現場の感覚に「不登校」の児童生徒が2年連続で減ったという実感はないという。91年度から「病気などの理由がなく、学校嫌いで年間30日以上欠席した児童生徒」という基準(90年度までは「学校嫌いで50日以上欠席」)で調査 をしているそうだが、長期欠席の理由として分類している「不登校」「病気」「経済的理由」「その他」の4種類への分類は校長の判断とする県が多く、「不登校」という分類が、私たちの認識よりも少なく報告されているのではないかという疑いが湧く。

 東京都内のある小学校長は「不登校」の児童数を「1」と報告した。長期欠席の子は他にもいる。保健室や特別教室に時々顔を出したり、フリースクールに通ったりしている。だが、いずれも「登校」と見なした。「ケース・バイ・ケース。『不登校』というレッテルをはることも、統計上の数を増やすこともあまりよくない」(朝日新聞)

 ここのところの規制緩和の流れも手伝って、出席に対する基準もかなり甘くなった。多くの学校で子どものとった行動を出来る限り「出席」と見なすような判断をしている。また、長期欠席の理由も多様化し、以前なら「不登校」と報告していたような事例でも、最近では、病院でカウンセリングを受けたり病名がついたりしていれば「病気」とする場合もあるし、私設スクールに通っている場合は、前出のように出席扱いにしたり、欠席の理由を「その他」としたりしているのだそうだ。
 ちなみに埼玉県の不登校児は7478人。児童・生徒1000人に対し12.4人。1クラス40人学級として約2クラスに1人の割合。
 さて皆さんは、この数字を実際より多いと見るか少ないと見るか…
 県内でも都市部だけをとってみると、ちょっと少なく感じるのは私だけ?
 不登校児の受け皿が多様化し、とりあえず家に引きこもるわけではなく、保健室であれ、「さわやか相談室」であれ、フリースクールであれ、子どもたちの行き場があるということは大いにけっこう。しかし、基準の曖昧さをいいことに実態を正確に把握しようとしない姿勢は、問題解決を先送りするだけで、根本的な解決にはほど遠い。
 私のところの教育カウンセリング研究所にも、不登校や「ひきこもり」の相談は多い。きちっとした対応をすれば、早期に解決することも多く、中には3年間引きこもっていた子が、たった2回のカウンセリングで治った例もある。
 責任を回避しようという姿勢を改めて、実態を正確に把握し、問題解決に真摯に向き合う姿勢が子どもを変え、真に不登校の減少に繋がるのではないかと思う。

次回につづく

 


**8月30日(月)掲載**

※カテゴリー「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」は、2002年より2012年までの10年間、タウン情報サイト「マイタウンさいたま」(さいたま商工会議所運営)に掲載されたものですが、「もう読めないんですか?」という読者のご要望にお応えして、転載したものです。     

|

« 第123回 「ペットボトル」 | トップページ | 【「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」第125回】「不登校と校内暴力 その2」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 第123回 「ペットボトル」 | トップページ | 【「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」第125回】「不登校と校内暴力 その2」 »