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2019年11月 9日 (土)

【「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」第134回】 「薬」

「大関さん、今日はどうしたの?」
「風邪ひいちゃったみたいで…」
「いつから?」
「昨日、一昨日でしょ、えーと3日前かな?」
「で、どんなふう?」
「のどが痛くて、だるくて、肩が張ってます」
「熱は?」
「熱、出ないんですよ。さっきあんまりだるくて熱っぽいんで、計ったんですけど、6度8分。いつもこうなんですよね」
「どうする?」
「まあまだ抗生物質はいいとして、とりあえずペレックスとトランサミン、それととにかくだるくて熱っぽいのでロキソニンも出してください」
「ちょっと鼻声みたいだけど、鼻はいいのかな?」
「まだダン・リッチ飲むほどじゃないです。のどがひどいんで、のどだけ塗ってもらえますか」
この日は、私が希望した3種類の薬を処方してもらって帰ってきました。
確かこのクリニックができたのは15年くらい前だと思うんですが、開業したてのころ私が交通事故にあってひどいむち打ちになりました。ほぼ1年くらい毎日のように理学療法に通ったことでとっても先生と親しくなり、ときには先生と看護師さん全員と一緒にコーヒーを飲んだり…。すごく空いてたんですよね。待ち時間がないというどころか、ほとんど他の患者さんに会ったことがないくらいだったから。今ではとんでもないことですけれど。そんな関係ができていく中で、私がひどいアレルギーだっていうこともあって”この薬は合うけど、この薬は合わない”なんていうことを繰り返しながら、私が薬を選ぶことが多くなりました。

薬って本当はとっても怖い物なんだけれど、なかなかその実感はありませんよね。かかりつけの先生とこんな関係をつくっていたもんだから、ちょっと薬を甘く見ていたっていうか、頭痛がとってもひどかったときにウチにあったセデス(病院からもらったもの)を飲みました。かなりひどい頭痛だったのでなかなか効かなくて、もうどうにも我慢ができない。もう1包飲もうとしたらセデスがない。たまたま薬箱にノーシンが入っていたので、「まあいいか」とそれを飲みました。30分ほどしたら、突然手足はしびれる、吐き気はする。目の前が真っ白になって立っていられなくなりました。1時間くらいそんな感じが続いたでしょうか…。これが薬の副作用かどうかははっきりしませんが、もう死ぬかと思うくらいだったので、その後の薬の服用はとっても慎重になりました。

ウチのカウンセリング研究所を訪れるクライアントさんの中に、精神科に通っていたけれど、あまり状態が改善されないと言っていらっしゃる方がいます。そういう方のお話を伺って驚かされるのは、処方された薬の種類が多いことと量が多いこと。睡眠薬、精神安定剤、抗うつ剤…。いろいろお話を伺うととても薬を飲まなくてはいけないほどの症状とは思えない。1番驚いたのは、自殺願望を持っているという高校生が1ヶ月も服用を続けられるほどの量の睡眠薬を持っていたこと。私もそれほど薬に詳しいわけではないので、その薬がどの程度危険なものかはわかりませんが、まあ素人の常識の範囲では危険なんじゃないのかなあということはわかります。それを”うつ”と診断した高校生の患者に直接渡してしまう危うさ。そうは思いたくないけれど、お金が儲かるなら患者の命はどうでもいいといった発想で薬を出しているのではないかと勘ぐりたくなります。多くの高校生から話を聞いてみると、うつのふりをして薬を手に入れ、みんなで譲り合っているらしいのです。なぜこんなことがまかり通るのか理解に苦しみますけれど、社会をあげて子どもを守ることが必要なのに、子どもに害をまき散らしている大人たちも多いのかもしれませんね。

突然の麻耶(まや)からの電話。
「ねえ、パパ! 机の上に何錠薬あったの?」
「? 3錠かな?」
「ほんとに3錠?」
「たぶん」
「たぶんじゃダメだよ。今、沙羅がパパの机の上にあった薬飲んじゃったかもしれないんだから」
「ええ! 確か、昨日4錠あって1錠飲んだから??? 3錠あって1錠空のやつがあったでしょ?」
「ああよかった! それなら大丈夫だ…。まったくー! あんなところに薬おいとかないでよ!」
「どうもすみません…」
いやいやよかったよかった! 危うく1歳の沙羅が私の薬を飲んでしまうところでした。
反省!!


※カテゴリー「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」は、2002年より2012年までの10年間、タウン情報サイト「マイタウンさいたま」(さいたま商工会議所運営)に掲載されたものですが、「もう読めないんですか?」という読者のご要望にお応えして、転載したものです。

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