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2019年2月10日 (日)

第67回 「浦和駅が一番大変だったよ!」

祖母の法事から帰った私と妻を迎えてくれたのは、孫の蓮(れん)の「シュッシュッポッポ、シュッシュッポッポ!」というはしゃいだ声でした。

今朝、娘の麻耶(まや)は、間もなく2歳になる長男“蓮”と生後4ヶ月半の長女“沙羅”(さら)を熊谷から三峰口まで走っているSLに乗せるために出かけていきました。蓮は、生まれて間もないころからわが家の前を走っている高崎線や宇都宮線を見て育ったせいか、電車が大好きです。まだほとんど言葉がわからないうちから電車のことは「ドトンドトン」(これはもっと微妙な響きなのですが文字ではこれ以上表しようがありません)と呼んで、電車が通過するたびに、はしゃいでいました。

そんな蓮の好みに合わせて、麻耶が子守歌代わりに「汽車ポッポ」(汽車 汽車 ポッポポッポ シュッポシュッポシュッポッポ…)を歌って聞かせていたので、最近では電車のことを「シュッシュッポッポ」と呼ぶようになりました。

機関車トーマスのHPも大のお気に入りで、何度か私のノートPCで見せたものだから、ノートPCを持って帰宅したところを見つかったりすると、もう大変!「シュッシュッポッポ、シュッシュッポッポ!」と言いながらノートPC入りのカバンを抱えて離しません。そこで見せなければ見せないで大泣きをするし、見せれば見せたで終わりがない。
結局、やめようとしたところでやっぱり大泣き!ノートPCで機関車トーマスを見せてやったときの蓮の喜びようといったら、周りにいるもの全員が蓮の表情を見て微笑みたくなる(いやいや、大笑いしたくなる)ような喜び方なので、飽きるまで見せてやりたいと思うのですが、なかなかそうもいきません。そんな蓮を、“とにかく本物の機関車に乗せてやりたい”と、麻耶が沙羅も連れて熊谷まで出かけたのです。

「明日さあ、蓮を本物の機関車に乗せてやろうと思うんだ!」
「沙羅も連れて?」
「そうだよ」
「二人連れてじゃ、大変じゃん!?」
「まあね」
「明日は法事があるから、誰も一緒に行ってやれないよ」
「なんとかなるよ。だいぶ蓮も聞き分けよくなってきたし…」
「だけど、機関車に乗っちゃったら、機関車見えなくなっちゃうから、飽きちゃうんじゃないの?」
「ハハハハッ! そうかもね。蓮はグリーンセンター(川口市営の花や緑を中心とした公園。しばしばテレビの撮影に使われる)のちっちゃな機関車でいいのかな???」
みんなで大笑いになりました。

麻耶は機関車に乗っている蓮をカメラ付き携帯で撮って、メールしてきました。
「なにこれ? 全然つまんなそう! 怖いんじゃないの? やっぱりこれじゃあ、機関車なんか見えないじゃん」

法事から帰ると、機関車に乗った蓮はすでにウチにいて、玄関まで走って出てきました。「シュッシュッポッポ、シュッシュッポッポ!」と大騒ぎして、機関車に乗ったことをアピールします。

「こんなに蓮が喜んでて、良かったねえ!」
「うん。運転席にも乗せてくれて、写真も撮れるんだよ。でもね、写真撮りたい子が並んで待ってるから、沙羅を抱えながらで慌てちゃって、いい写真が撮れなかったよ。ビデオもうまく撮れなかった。たぶん、“ほらっ、なにやってんの! 早くこっち向いて!”って言ってる声ばっかりが入ってるよ」(笑)と、自分自身も初めて機関車に乗った麻耶も、興奮気味に話します。

「そういうときは、写真なんか撮ることよりは、その場で楽しんでくればいいんだよ」
「そうだね。でもね、それはあんまり大変じゃなかったの。一番大変だったのは、浦和駅だよ。蓮は寝そうになっちゃってて、ベビーカーもあったから、二人を抱えて、ベビーカー持って…。それで階段上がったんだよ。浦和駅ってエスカレーターもないんだもん。それにそういうのを見たって誰も声かけてくれないの! 秩父はねえ、“ベビーカー、押しましょうか”って言ってくれた人がいた。浦和の人は全然ダメ!」
「おまえ、それはねえ、声をかけちゃ悪いかな?って気を遣ってくれてんだよ。浦和の人はデリケートだから…」
浦和生まれで、浦和育ちの私は、なんだかわけのわからない弁解をして、浦和をかばっちゃいました。

そういう人がいたら、みんなで助け合える浦和の街になるといいですね。それとエスカレーターとエレベーターも早くつけてほしいね。


**6月30日(月)掲載**
※カテゴリー「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」は、2002年より2012年までの10年間、タウン情報サイト「マイタウンさいたま」(さいたま商工会議所運営)に掲載されたものですが、「もう読めないんですか?」という読者のご要望にお応えして、転載したものです。

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