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2019年2月12日 (火)

第76回「学校の子ども?家庭の子ども?」

「翔(かける)、宿題終わったのかよぉ?!」
「ううん」
麻耶(まや)に聞かれた翔は、曖昧に答えます。

「ねえ、お母さん。翔まだ宿題終わってないみたいよ。明日から学校始まるのにあれで学校行けるのかねえ? 2、3日前に聞いたときはまだ宿題終わってないっていってたのに、今日聞いたら終わったっていうような答えだったよ。でもね、あれ怪しいよ。全然やった気配ないし、答え方もなんか曖昧だったもん」
「まあもう高校生なんだから自分で考えるんじゃないの」(笑)

8月31日(昨日)に私の経営してる会社のパーティがあったために、我が家の中はグチャグチャ。「私が社長で妻が副社長、娘が監査役で、あとは無し」なんていうようなちっちゃな会社が、会社の規模に似合わないようなおっきなパーティをやろうとするもんだから、準備が大変。ここ2週間くらい妻はずっと会社に泊まりきり。私は帰るには帰っていたけれど、帰るのはほとんど朝。「翔の顔を見たのは、いつだったっけ?」てな感じ。翔は翔で、高校のゴルフ部なんかに入っているもんだから、朝早かったり夜遅かったり、まともな時間帯で生活しているわけじゃない。こんなに翔の顔を見ないのは、翔が生まれて初めて。そんないい加減な子育てをしている親の代わりに、娘の麻耶がときどき翔を管理していたらしく、昨日パーティの後始末が終わって家に帰ってくると、麻耶から翔についての報告がありました。

翔も高校生になったので、こんな適当な親のやり方でもあまり曲がらずにそれなりの生活はしているけれど、やはり中学生だった去年までは大変でした。夏休みが終わる1週間くらい前から親も子どももピリピリし始めます。長期休業中はどうしても生活が夜型になりぎみ。我が家の場合などは、元もと夜型のところにさらに輪をかけて夜型になるから大変。1週間かけて遅刻をしない時間に起きられるように調整するわけです。これは、よほど生活のリズムを守り通しているお宅以外はどこのお宅でも同じようなんじゃないかな? それともウチだけ?

あるサークルに参加をしていたときのこと。
「夏休み明けは生徒がダレてて、どうしても学校が荒れるんですよ。学校のペースに慣らすのに時間がかかるんです」とある先生。

確かにまあ生活のリズムっていうことについていえばわからなくもない。でも、この先生が言っているのはそういう意味じゃなくて、子どもたちの気持ちっていうか、態度っていうかそういうものについて言っているらしい。

「先生、それちょっと違うんじゃないかなあ? 親の立場からいわせてもらうと、夏休みに入ったばかりのときは大変。子どもが全然自分の子どもじゃないみたいに我が家とペースが違う。1ヶ月ちょっとでやっと我が家の子らしくなったと思ったら、夏休みが明けたとたん、また学校のペースに戻されて我が家の子じゃないような子どもにさせられちゃう。そろそろ子どもを学校に合わせるっていう発想を変えて学校が子どもに合わせてもいいんじゃないかなあ」

よく家庭に戻すなんていう言い方をするけれど、「家庭に戻す」ってどこか変ですよね。確かに学校で生活している時間が長いけど、子どもの基本的な生活の場は家庭なんだから。
その家庭のやり方を曲げてまで学校のやり方に従うのはどこか変。学校と家庭が子どもの取り合いをするんじゃなくて、きっちりとした棲み分けができるといいんだけど…。そうしたら、どっちのペースに合わせるなんていうことはなくなって、子どもは子どもらしくいつも自分のペースで生活できるのにね。


**2003年9月1日(月)掲載**
※カテゴリー「子育てはお好き? ー専業主夫の子育て談義ー」は、2002年より2012年までの10年間、タウン情報サイト「マイタウンさいたま」(さいたま商工会議所運営)に掲載されたものですが、「もう読めないんですか?」という読者のご要望にお応えして、転載したものです。

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