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2017年5月 3日 (水)

第22回 「怒!!」

 ちょっと予定を変更して・・・

 今回は、子育てにおける「競争」と「共生」について述べる予定だったんですけど、新潟の無認可保育所で1歳11ヶ月の女児が、ベッドの柵と木製の蓋の間に首を挟まれて亡くなった事件があったので、タイムリーにそのことを取り上げることにしました。
無認可保育所で女児死亡 木製のふたに首挟む? 新潟市 /新潟
 30日午後1時半ごろ、新潟市紫竹山1丁目の無認可保育所「小林乳児園」(小林セツ子園長)の2階寝室で、1歳11カ月の女児がベッドの柵(さく)と木製のふたの間に首を挟まれてぐったりしているのに保育士が気づき、病院に運んだが約2時間半後に死亡した。木製のふたは風呂ぶたのように柵の上にのせてあり、女児は自力でふたを押し上げ、柵の上から顔を出したところ、ふたの重みで首を挟まれたとみられる。新潟東署は安全管理に問題がなかったかどうか調べている。 (以上、7月31日付 朝日新聞朝刊 新潟版より抜粋)

 とっても腹が立っています。翌日の新聞には、この女児が以前にベッドから転落したことがあるので、転落防止用に木製の蓋がかぶせられていたこと、しかも保育士は全員が一階にいたことが報道されていました。

 これはいったいどういうことなのでしょう?(怒)

 新潟市児童福祉課長は、「就寝中でも目を離していいのはせいぜい10分。30分も見る人がいない状況はおかしい。明らかに違法といえる点はみられないが、目を離したことがすべての始まりではないか。保育士がいれば覆いはいらないはずだ」と会見で述べたそうですが、誰が考えても当たり前のことです。

 親が子どもから目を離すときは、ほんのちょっとでも危険がないよう配慮します。けれどもその配慮は、この連載のはじめのころにも何度か述べましたが、親の都合・大人の都合に支配されるべきではないのです。今回の事故は、まったく大人の都合を優先するやり方が事故を生んだと言えるのではないでしょうか。

 私はこういった保育所、幼稚園、学校が非常に多くあると考えています。というより、こういったほとんどの施設が、まさにこの通りのことをやっていると思います。たまたま命に関わるような事故につながっていないだけです。もし、この「小林乳児園」でこのような事故が起こらなかったら、それで良かったのか?

 それはもちろん「否」です。ベッドの上に蓋をされて寝かされている子どもがどのような心の傷を負うか・・・。1歳11ヶ月だからいいということになるでしょうか? 私は自分の子どもの寝ているベッドに蓋をして、その場を離れるなどということは到底できません。真夏の車の中に子どもを放置して、パチンコに熱中する親と程度の差こそあれ、方向は何ら変わっていませんよね。

 最近、子どもにロープをつけて、まるで犬の散歩のように子どもを連れているお母さんを見かけますが、ちょっと違うんじゃないのかな? 手をつなげば済むことじゃないですか? 一見、ロープの方が子どもの自由を認めているようにも見えるけれど、そこには親子の心のつながりなど微塵もありません。支配・被支配の関係はあっても、「母親に守られている」という安心感は持てないですよね。

 大切なのは、ただ事故に遭わないことではなくて、事故から必死に守ってくれている大人が存在していることを、子どもがしっかりと感じるとることだと思います。それがまさにしつけと言えるんじゃないですか? そういう中で子どもは「安心」を獲得していくものですよね。

**8月6日(火)掲載**

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