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2011年8月

2011年8月28日 (日)

我が家の大騒動 その3

さいたま商工会議所 地域情報サイト

「マイタウンさいたま」エッセイコーナー 

「子育てはお好き? -専業主夫の子育て談義-」より転載

2011/02/28(月)
第445回「蓮くん、島へ行く! その1」 

そこは天国の島でした。
誰にとっても天国の島かはわかりません。
でも蓮にとっては天国の島でした。
それは人が人を信じている島だったからです。

蓮は、里親さんとの顔合わせと学校見学のため、母親の麻耶と妹の沙羅の3人で、
2月23日(水)午後11時50分鹿児島港発のフェリーで平島(たいらじま)に向かうことになりました。
飛行機の時間がうまく合わず、羽田を午前8時45分発の飛行機で発ち、
お世話になった十島村教育委員会の久保さんにご挨拶に寄り、
その後フェリーの出発までの間、鹿児島観光をして過ごすことになりました。
久保さんも別な島に出張だとか(もしかすると蓮の平島行きに合わせて出張を作ってくれたのかもしれませんが)で、フェリーに一緒に乗ってくれるとのこと。
まだ顔を合わせたことがないとはいえ、これまで何度となく電話でお話をし、お世話をしていただいていたので、
麻耶もちょっとは気が楽になったようでした。

私と妻は羽田まで見送りに行きましたが、
蓮は普段よりはるかに明るい表情で、買ってやったデジカメであちこち写真に撮り、飛行機に乗り込んでいきました。
「不安と期待を胸に」とか格好を付けて言いたいところですが、蓮もそして付き添いの沙羅も、
麻耶や祖父母の不安もなんのその、
どうやら「期待だけを胸に」ということのようでした。
鹿児島市内にある十島村教育委員会では、久保さんの他、教育長さんにもお会いして、教育長さんに、
「ほっぺが赤い子だ。かわいい、かわいい、かわいい」
とほめられると、蓮は図に乗り教育長室のソファーでだんだんふんぞり返っていったんだそうです。何のお説教もされず、ただただほめられるということってあまりないので、
蓮にとってはとても気持ちのいいことだったんだろうと思います。

フェリーに乗ること約9時間。翌朝9時前に目的の平島に着きました。
港にはライブカメラが設置されていて、10秒おきに自動更新されるので、
インターネットで見ていれば接岸して、3人が降りてくるところを見られたみたいなんですが、
そんなことまったく頭になく、残念ながら見損なっちゃいました。

港では平島小中学校の校長先生をはじめ何人かが出迎えてくれたので、何も困ることはなかったようです。
というか、教育委員会をはじめ、学校、島民の皆さんに大歓迎されているわけなので、
困る困らないのレベルではなく、要するにVIP待遇ってことですよね。

島ではまずその晩泊まることになっている民宿で朝食。
長ネギを入れた卵焼きを作ってくれたそうですが、どうも蓮と沙羅の口には合わず、ほとんど残してしまったとか。
長時間の船旅で疲れていたこともあったんでしょうが、民宿の方の心使いも台無し。
あぁあぁあぁあぁ…
そこでビックリしたことが起こりました。
まったく名前も知らない5歳の女の子が突然民宿にやってきて、
「ヤギ見に行こっ!」
と沙羅を誘ったのです。
突然のことに、沙羅も戸惑うと思いきや、喜んで飛び出していきました。
以前、妻が翔に「かっくんは初めて会う子でも5分で友達になれるんだね」と言ったら、
「違うよ、5秒で友達になれるんだよ」という答えが返ってきたことがありました(第379回参照)が、沙羅もまったく同じようですね。
突然のことに後れを取った蓮は
「オレだって行こうとしたのに待っててくれないんだもん!」
と不満そうでした。

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2011年8月23日 (火)

我が家の大騒動 その2

さいたま商工会議所 地域情報サイト

「マイタウンさいたま」エッセイコーナー 

「子育てはお好き? -専業主夫の子育て談義-」より転載

2011/02/07(月)
第442回「蓮くんにオファーが殺到? - 山海留学続報 -」  

孫の蓮からメールが来ました。

「里親さん見つかったよ。くちのしまで里親さん見つかったよ!」

絵文字まで使ってはしゃいでいる様子。

もちろん絵文字の入力の仕方を教えたのは母親の麻耶でしょうから、

山海留学自体をあまり歓迎していなかった麻耶の気持ちが少し変わったことがわかります。

「小学校4年生ではまだ小さいので、里親が見つからないかもしれない」と十島村の教育委員会のKさんに言われてから約3週間。

「2週間ほど待ってください」とのことだったので、我が家にとっては待ちに待った返事でした。

家に帰って、

「蓮よかったなあ! なんて電話が来たの?」

と聞くと、ニコニコはしているけれど、

「うん」

と言っただけで、何となく煮え切らない。

もちろん電話を受けたのは、蓮ではなく麻耶でしょうから、麻耶に改めて聞くと、

「留守電なんだよ。直接話してないの。“口之島で里親になってもいいという人がいるようです”って」

「何、それ?」

「よくわかんないけど、見つかったのは見つかったんだよ、たぶん。電話して直接話してみないと詳しいことはわからないけど…」

「なんだ、留守電かあ。“いるようです”っていうのは何だろっ? 直接、Kさんも詳しいことはわからないってこと?」

「多分そうだと思うよ。でも見つかったことは見つかったんだよ、きっと」

なんとなく心許ない。

「明日ね、乳児園の実習で、たぶん電話かける暇がないと思うんだ。昼休みにかけられるかもしれないんだけど、あんまり長電話できないし。じいちゃん、かけられないかなあ?」

大学で幼児教育を学んでいる麻耶は現在、実習期間。

たまたまその実習先が乳児園で、ゆっくり休憩を取れるような状況にないらしく、

私が翌日十島村教育委員会に電話をすることになりました。

何となく疑心暗鬼だったらしい蓮も、私たちの会話を聞いて、

里親が見つかったということは間違いないらしいと思ったのか、

だんだんテンションが高くなり、普段よりは饒舌になっていきました。

「オーちゃんとまこちゃんとかっくんにもメール打っていい?」

「オーちゃん」というのは長男の努(蓮にとっては伯父)、

「まこちゃん」は次男の真(同じく伯父)、

「かっくん」は翔(同じく叔父)。

翔は一緒に住んでいるで、これまでのいきさつをよくわかっています。

「オーちゃんは、夏休みにお前が留学したいって言ってたを知ってるから、きっと喜んでくれるよ。まこちゃんは何にも知らないから“何それ?”ってビックリするんじゃない?」

「そうだね」

と言いながら、蓮は一生懸命メールを打っていました。

もちろんそれほど長い時間が経たないうちに思った通りの返信があったんです。

翌日、私が十島村教育委員会に電話をしてKさんと話をすると、

口之島(トカラ列島で最も鹿児島に近い島で人口およそ120人)で里親になってくれるというお宅があるそうなので、

口之島小中学校(小学校と中学校が一緒になっている)の校長先生から詳しい話を聞いてほしいとのことでした。

なるほど、教育委員会は口之島にあるわけではないので、

島の状況がきっちり把握できていなかったんです。

それで「いるようです」って言ったんですね。

なんと十島村は、村役場が行政区域内にないんです。

意味わかる?

普通、役場(役所)はその村なり町なり市なりの中にあるもんですが、

十島村役場は村の中にあるんじゃなくて、鹿児島市内にあるんです。

行政区域内に役場がない村が日本には3つあるそうです。

あとはどこだろっ? ほぉう、勉強になりました。

そしてもう1つ。

何となくKさんが言いづらかったのは、学校の状況です。

口之島小中学校は、現在小学6年生が1人、5年生が1人と中学生が5人しかいないんです。

3月で小学校を1人卒業してしまうと新年度からは6年生が1人と4年生の蓮の2人だけになってしまうとのこと。

こちらが不安になるだろうと心配してくださっていたんですね。

我が家としては、インターネットである程度の情報は持っていたので、

想定内だったんですが…。

「その辺のことはわかっていますので、明日校長先生とお話ししてみます」

と言って電話を切りました。

翌日、十島村小中学校に電話してみると、校長先生は出張で留守とのこと。

「今日はお戻りになりますか?」

「今日は戻りませんが…」

「明日はいらっしゃいますか?」

「いえ、明日もいません。来週でしたらおりますが。土曜日の朝に島に戻ります」

ドヒャー! 

バカだねえ、私も。

120人しかいない島の中に出張のわけがないじゃないねえ。

船は毎日出ているわけじゃないんだから、今日は戻るわけがない。

つまらないことを聞いちゃいました。

一応、その報告を教育委員会のKさんにしたところ、

「出張だったことをうっかりしていて…」としきりに謝っていました。

そして、その報告の電話を切ってしばらくすると、

今度はKさんの方から電話がかかってきました。

「あのう、口之島の件はちょっと待ってもらえますか。他の島からも来てほしいっていう話がありまして…。同じような条件のところなんですけど、小学生が少ないもんだから、ぜひって言うんです。もしかすると他にも…。と言うことなので、どこの小学校をご紹介するか、ちょっとこちらで検討させてもらって…」

おっおー!

里親が見つかるかどうか心配していたと思ったら、今度は蓮くんにオファーが殺到?!

思いも寄らぬ展開に、蓮はどこか興奮ぎみ。果たして今後の展開は???

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2011年8月22日 (月)

お久しぶりです。この間いろいろありすぎて…

いろいろなことで振り回されて、

またまた間が空いちゃいました。

ブログは私の仕事というわけでもないので、

失礼してしまったんですが、

実は震災の前から、実や我が家には、翔の日本アマチュア選手権出場、ベスト32進出、国体出場と同じくらい、いやいやそれ以上の大騒動が持ち上がっていました。

ブログでどう紹介しようか考えている現在進行形の矢先に、

大震災が起こり、放射能問題が起こり、

話題がほぼそちらに特化してしまったので、

ブログで紹介できずにいました。

翔の国体出場も正式に決まり、

孫の夏休みも終わりに近づき、

やっと多少はじっくりPCに迎えそうなので、

私がエッセイコーナーに連載をしているさいたま商工会議所の地域情報サイト「マイタウンさいたま」の「子育てはお好き? -専業主夫の子育て談義-」からの転載で、

我が家の大騒動をお伝えしたいと思います。

数回にわたるので、今日はまず大騒動の出来事の発端の連載1回分。

改行その他、ブログ用に若干手を入れるかもしれませんが…。

ご興味のある方は、毎週更新で10年間続いている「マイタウンさいたま」のエッセイコーナー 「子育てはお好き? -専業主夫の子育て談義-」もぜひ読んでください。

こちらは10年間一度も休まず毎週1回(月曜日/ただし月曜日が祝日に当たるときは火曜日。ゴールデンウィーク、お盆、年末年始の数回は商工会議所の都合によりお休み)更新していますので。

「子育てはお好き? -専業主夫の子育て談義-」

2011/01/17(月)
第439回「十島村の山海留学」 

昨年の夏休み(休みなのは子どもたちと孫たちだけですが)、第73、74回でご紹介した新潟県の離島、粟島に海水浴に行きました。

初めて粟島を訪れたのは1999年(だったような…)。

当時、島の人口は440人ほどでしたが、それが400人になり、昨年は350人ほどになったとか。

「何にもないを楽しもう」

「大きな感動の小さな島」

「手つかずの自然と人との触れ合い」

こんなキャッチフレーズの島です。

その粟島で、たまたま1ヶ月の短期留学生を募集するという話を聞きました。

1ヶ月間、都会を離れ、粟島のどなたかのお宅にホームステイをさせていただき粟島浦小学校へ通うというものです。

この話を聞いた孫の蓮は目を輝かせ、「通いたい!」と言い出しました。

おい、冗談だろ!

いえいえ、これがどうも本気らしく、

その粟島浦小学校の話が、村の準備不足ということで没になっても、「どこかの島に留学したい!」と言い続けました。

まだ小学校3年生の蓮がどういう気持ちでそうなったのか、わかるようなわからないような…。

親や祖父母としてはちょっと不安もありますが、

そんな蓮の気持ちを大切にしてやろうと、どこか離島への留学先を探してやることになりました。

そして見つけたのが鹿児島からフェリーで6時間あまりの口之島から連なる7つの有人島(トカラ列島)の十島村。

とにかくやっと見つけた十島村の「山海留学」。

蓮の気持ちを大切に応募してやることになりました。

お預かりいただける里親を教育委員会が探してくださるそうで、

里親さえ見つかれば、なんとか蓮の留学の夢がかないそうです。

応募するに当たって、応募用紙に長い長い応募の理由を書き投函しました。

3日ほどで、応募用紙が届いたという連絡を十島村からいただきました。

里親を探すので2週間ほど待ってくださいとのこと。

留学を楽しみにしている蓮に朗報が届くといいのですが…。

以下は、娘の麻耶(蓮の母親)が書いたものに私がちょっと(だいぶ?)手を入れた「応募の理由」です。

今回貴村の山海留学を希望するのは、蓮本人の強い希望からです。昨年、新潟県にある粟島に海水浴に行きました。粟島は「何にも無いを楽しもう」をキャッチフレーズにしているような人口350名ほどの島で、本土からの車の乗り入れはできません。対岸に車を置き船で渡ります。たまたま宿の近くの食堂のおばさんと話をしていたとき、全校児童十数名の粟島浦小学校が一ヶ月ほどの短期留学生を募集するという話を聞きました。蓮は目を輝かせ、「この島の学校に通いたい」と言い出しました。何度か訪れていたこともあり、食堂のおばさんも「じゃあ、ウチに泊まってここから小学校に通う?」と言ってくれました。
役場に問い合わせたところ、今年は準備が整わないので受け入れないことになったと言われてしまいました。それから3ヶ月ほどしたある日、蓮が新聞に掲載された口永良部島の「南海ひょうたん島留学生募集」の広告を見つけ、行きたいと大騒ぎをしました。
期間が一年で短期留学とは違います。募集期間が12月末日までとなっていたので、祖父母も交え、1ヶ月あまり蓮の気持ちを何度も確認して、12月半ばに口永良部島に電話しました。ところが「締め切りました」と言われてしまいました。あまりものを頼んだりすることのない蓮ですが、留学のことは別らしく、「他にはないの?」としつこく聞くので、インターネットで貴村の山海留学を見つけ応募させていただくことになりました。蓮が2歳になる前に私が離婚をし、蓮は父親を写真でしか知りません。
現在、私の両親、私の弟との6人暮らしで、父が陶芸教室とカウンセリング研究所を経営し、教職を退職した母がカウンセリング研究所の所長を務め、教育相談とカウンセリングを行っています。弟は現在大学四年生で、私も蓮の小学校入学に合わせ大学の幼児教育学科に入学して現在三年生です。蓮と妹の沙羅は幼稚園から小学校に上がり現在学童保育室で私が迎えに行くまでの時間を過ごしています。
父が長年小学校でPTAの役員や会長をしていたこともあり、小学校の行事などは父や弟に父親代わりをしてもらったりしています。そんな周りの助けもあって、蓮はおとなしい子ですが、明るく伸び伸び、子どもらしく育っていると思います。現在、ピアノ、モダンバレエ、スイミングスクールに通っていて、将来は野球選手になりたいと言っています。
外遊びは大好きですが、実際のところ野球やサッカーといった球技はそれほど得意ではないように思います。むしろ本を読んだり新聞を読んだりして、様々なことに興味があり、何でもやってみたいと思う子です。今回の留学もそういった興味の延長線上にあるものだと思います。虫に触れないのに飼いたがったり、魚を怖がるくせに釣りをしてみたがったり…。
私の父も流星群が見られるといえば、車で1時間以上かけて真っ暗なところまで出かけたり、突然「これから蛍を見に行くぞ」と3時間もかけて蛍を見に行ったりと子どものような人なので、そんな気質を受け継いでいるのかもしれません。ですから、祖父母も今回の蓮の留学については、蓮の背中を押してくれています。
今回応募するに当たって、母親の私に不安がなかったわけではありませんが、何よりも子どもの気持ちを大切に、一年間の成長を信じて、ぜひとも留学させたいと応募させていただきました。

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