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2006年11月 9日 (木)

トイレ

私の会社のある浦和。会社があるというよりは、生まれ育ったといった方が正確かな? 今は合併してしまったので、「浦和レッズ」がないと浦和という言葉は死語になりそうな気配。どうもまださいたま市っていう言葉に慣れませんねえ。浦和駅の東口にパルコがOPENすると、なんとか忘れられない地名になるかなあ?

浦和の人間ていうのは、浦和市民だっていうことに変な誇りがあって、大宮とは違うんだぞっていう意識を心のどこかに持っているものです。初めて会った人にあいさつするのに、名前をいう前から「浦和に住んでます」なんてあいさつしてた人もいましたから。

「おいおい、まず名前だよ、名前!」

昔から県庁所在地で、「文教都市」なんて言われていたけれど、「文教都市」って言うのはいったい何?

わかりにくすぎる!

未だに、不動産広告では、「文教都市」っていう言葉が踊っているし、実際「いい小学校」を求めて浦和駅周辺に住居を移す人たちも多くいます。今でこそ学校選択制により公立の小学校も選べるようになりつつあるけれど、ずっと昔のそのまた昔、学区外の小学校に通うことを越境入学なんていう言い方をしていました(今も学区があるところでは学区外へ通うことを越境と言うんでしょうけど)が、浦和市は越境を認めなっかた裏で、お金を取って越境入学を認めていたことがあったとか…(お金を取ってるわけだから裏じゃなく表ですけどね)。いつだったか、日テレだったかで大きく取り上げられちゃったりして。

まあ、それほどみんなが通わせたい学校のある「文教都市」浦和なわけですね。

でも今日の話題は、文教都市ではなく「うなぎ屋」。合併前の浦和市のころから、うなぎの消費量が全国一っていうのは、案外知られているようで知られていないことだと思います。最近、5月の終わりころ、「うなぎ祭り」なるイベントを毎年さいたま市役所の前で開催しているので、少し全国一が有名になってきたかな? 私も数年前に知ったんですけどね。

さて、その「うなぎ屋」ですが、全国一というからには浦和周辺にはたくさんあるんです。そうですねえ、今私の会社から、歩って5分くらいで行ける範囲を考えただけでも、お座敷があるようなきっちりとしたうなぎ屋だけで3軒あります。最近、駅周辺が変わってしまって、減ってしまったんです。ついこの前までは、あと3軒はあったかな? もうちょっと足を伸ばせば、その他に1、2、3、4、5、6、7軒くらいは、頭に浮かびます。

その1軒での出来事です。いやいや、前置きが長かった!

私は、ランチのうな丼を食べていました。吸い物(ランチですから、むろん肝吸いではありません)、お新香付きで、1000円です。もちろんうなぎはちっちゃいです。以前に、そこでランチを食べたときにもらった割引券で、ご飯大盛り無料。それを半分くらい食べたところだったと思います。

私は入り口に背を向けて座っていたので、ドアを開けて「すみません」と声をかけて入ってきたおばさんの表情は、見ませんでした。厨房の方から、うなぎ屋のおばさんが「はーい」と出てきました。私の後ろで、入ってきたおばさんがおずおずと

「すみません、トイレお借りしたいんですが…」

と、うなぎ屋のおばさんに声をかけています。うなぎ屋のおばさんは、ちょっとうっとうしそうな表情をしましたが、「はい」と答えました。そこで初めて、入ってきたおばさんが私の脇を通り過ぎ、制服を着て道路の工事の誘導をしているおばさんだということが、私にわかりました。彼女はちょっと急いでいたのか、「はい」という返事を聞くやいなやトイレに消えました。

うなぎ屋のおばさんは、厨房に戻り、中にいる主人らしき人に「工事の人がトイレ貸してくれだって」と言っているのが聞こえました。

しばらくすると、工事のおばさんがトイレから出てきました。トイレの位置は、ちょうど厨房の入り口から真っ直ぐのところにあり、厨房からはトイレから出てくる人が見えます。トイレから出てきたおばさんを、厨房にいた主人らしき人が「ちょっと」と厨房の方へ呼びました。工事のおばさんは、ちょっと頭を前に突き出して、腰をほんのわずかに曲げた姿勢で、厨房の入り口まで行きました。厨房にいる主人らしき人は、私の位置からは見えませんが、工事のおばさんの様子から、怒っていることがわかりました。

「あんたねぇ、食事をするんならわかるよ。何にも食わないで、トイレだけ借りるっていうのはないだろ! 常識がないんだよ!」

という声が聞こえました。店の中に聞こえるので、怒鳴ってはいませんが、身体の小さな年配のそのおばさんには、充分すぎるくらいのすごみの利いた言い方です。

「すみません」

何度も頭を下げながら、厨房から離れたそのおばさんは、入り口のところまで来て、うなぎ屋のおばさんに、

「帰りに寄って、何かいただきますから」

と告げて、店を出て行きました。

私はランチでしたから、1000円でしたけれど、そのおばさんの仕事が終わったころには、一番安いうな重を食べても、2000円以上はします。必死で仕事をして、ずいぶん高いトイレについちゃったなあ。

私は、その一部始終を見て、一気にうなぎがまずくなりました。もうここの店には二度と来ることはないな。

工事を請け負っている会社が、トイレの手配をしていないことは、ひどいことだと思います。けれども、トイレを貸せないこのうなぎ屋も許せないと思いました。

”常識がないんです”。普通、トイレに困っていたら、「どうぞ」って気分よく貸すだろっ!

私も、コンビニやガソリンスタンドのトイレを使うとき、何かを買います。たとえジュース1本でも、ガソリン1リットルでも、気持ちの問題ですから。でも、そこにうなぎ屋しかなかったら、そしてどうしてもトイレが必要な状況だったら、うな重を食べますかねえ? おそらく工事のおばさんは、休憩時間にトイレを借りに来たんじゃないと思うんです。2~3分歩けば、コンビニもあるんです。工事のおばさんの行為が当然な行為とは思いません。だから、おずおずしていたんです。どうして貸せないんだろう?

四万温泉に行きました。もちろん観光地ですから当然といえば当然ですが、「トイレだけでもお使いください」の貼り紙をたくさん見ました。トイレを使えば、何か買うという狙いもあるでしょう。そうだとしても、それよりも何よりも、そういう言葉にはホッとするものがあります。人間いつ何時、どんなことがあるかわかりません。そんなとき、みんなが助け合っているという心があるとないでは、どんなに世の中が違ってくるか…。

”Live and let live.

”世の中は持ちつ持たれつ”。助け合ってこそ、平和な世の中が保てるんだと思うんですが。

とても寂しい気持ちがしました。

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吸い物吸い物(すいもの)は日本料理のスープ|汁物の一種で、出汁に醤油や塩を加えて作った汁に''椀種''、''つま''、''吸い口''などを浮かべたもの。漆器の汁椀に入れて供する。すまし汁やおつゆとも呼ばれる。本来、“吸い物”は酒肴であり“汁”は飯とともに供されるものであるが、日常的には混同されること...... [続きを読む]

受信: 2006年11月19日 (日) 13時17分

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